樹齢800年といわれるカウリの木に会いに行きました。
カウリという木はニュージーランドの北島でしか見られないと聞き、どうしても実際に見てみたくて。
簡単に調べてみたところ、カウリの巨木が見られる場所として、有名どころが3か所ありました。
その中でも、今回私たちが訪れた場所は「サクッと簡単にカウリの木が見られれば満足」という方にはうってつけの場所です。
オークランドから気負わずに行ける距離にあるパワースポットとしてご紹介します。
候補地を徹底比較
カウリの巨木が見れる場所としてピックアップしたのは、次の3か所。
ワイポウア・フォレスト(Waipoua Forest)
ワイタケレ自然公園(Waitakere regional park)
パリー・カウリ・パーク(Parry Kauri Park)
今回は「近さ」、「楽」、「ふれあい」の面で比較してみました。
オークランドからの距離
オークランドに滞在している者にとって、オークランドから遠い場所は敷居が高いです。そこに行くまでに時間と労力が必要。気軽に日帰りできる距離であることが望ましいと思いました。
判定
× ワイポウア・フォレスト
○ ワイタケレ自然公園
△ パリー・カウリ・パーク
ワイポウア・フォレスト(Waipoua Forest)は、オークランドからバスツアーが出るほど、カウリの森として有名な森林保護区です。樹齢2500年といわれるカウリの木が目玉。しかし、ワイポウアは、オークランドからかなり遠い…(車で片道3時間ほどかかる模様)。「カウリの巨木に会う」ということだけに丸1日を費やすことになります。
地図上でオークランドから一番近そうと思ったのは、ワイタケレ自然公園。(オークランドから車で30分とか、50分とか、紹介しているサイトによって異なる)こちらには樹齢1000年といわれるカウリの木があります。
パリー・カウリ・パークは、オークランドから行くにはギリギリ許容範囲と思える距離感(車で片道1時間弱)で、樹齢800年の木があります。
歩行距離
現地に着いてから目的の木までどのくらい歩くのか、ということを把握しておきたいと思いました。
判定
△ ワイポウア・フォレスト
× ワイタケレ自然公園
○ パリー・カウリ・パーク
ワイポウア・フォレストの一番短いコースで往復10分。ワイタケレのオークランドシティウォークというコースが所要時間1時間ほど、距離にして2㎞ほど。
どちらも割と平坦な道で初級レベルの難易度とされるハイキングコースだとしても、幼い子どもにはどうかな?と。途中で抱っこをせがまれる可能性大…。そして、普段運動する習慣のない私達も体力には全く自信がない…。
そこにきてパリー・カウリ・パークの樹齢800年の木は、駐車場のすぐそばにあるとの情報が。これはサクッと短時間で見学という目的にはピッタリです。
木に直接触れられるか
調べていくうちに、直接木に触れられるところと柵があって近づけないところがあると知りました。パワースポットとして願掛けをしようと思う人には重要な項目。
見るだけよりも直接触れたりお願い事をしたりするほうが、子どもも一緒に楽しめるので重視することにしました。
判定
△ ワイポウア・フォレスト
× ワイタケレ自然公園
○ パリー・カウリ・パーク
ワイポウアのヤカス・ウォークには、「直接触れることが可能なカウリとしてはニュージーランド最大」のカウリの木があるそうです。
しかしこのカヤス・ウォークというのが、所要時間が80分の一番長いコース…。普段アウトドア慣れしていない人間にとってはちょっと厳しいと感じました。その他の短いコースではカウリに触れられるのかどうか、ネット検索だけでは確証が持てず。
ワイタケレ自然公園の写真を検索してみたところ、どうも柵が設置されていて樹齢1000年の木には近づけないというのが見て取れました。少し離れた場所から眺めたり、写真を撮ったりするだけになるな…と思いました。
パリー・カウリ・パークの木については、ハニーセンターで入手したワークワースのパンフレットに「樹齢800年のカウリの木とハグしよう!」と書かれていたので、直接触れられるのは確実。
以上のことから、ナマケモノでワガママな私達にピッタリだと判断したのが、パリー・カウリ・パークなのです。
Parry Kauri Park
到着した時、先客がいました(西洋人男性二人組)。画像をご覧いただくと男性との対比で木の大きさがわかるかな…?
下のほうに枝がなくストーンとまっすぐな幹。絵に描きやすそうな木です。
男性二人組が帰ってしまった後は貸し切り状態で、かなりゆっくりさせてもらいました。
公式サイト
所在地
Tudor Collins Drive, Warkworth, New Zealand
利用可能な時間
ワークワース博物館とパリー・カウリ・トラック(散策コース)の営業時間
夏季(10月~3月)10時 – 16時
冬季(4月~9月)10時 –15時
Christmas Day & Good Fridayは休業
樹齢800年のカウリの木は、時間外でも訪問することが可能のようです。駐車場の脇にあり、散策コースの中ではないからです。
それでも、これから訪問するつもりの方には、やはり営業時間内をお勧めします。
時間に余裕があれば博物館と散策コースもセットで見て回る、時間がなければ外にある樹齢800年のカウリだけを見ていく、と選択肢が広がります。
私達はワークワース博物館や散策コースの存在を知らずに訪れました。15時半くらいに到着して、4月だったので博物館はすでに閉館。
しかし、駐車場には問題なくアクセスできました。かろうじて、お目当ての樹齢800年のカウリには会えたというわけです。
入場料
おとな $7.00
こども(6~16歳)$3.00
ファミリー(おとな2人+子ども)$15.00
これはワークワース博物館とパリー・カウリ・トラックの入場料です。(2018年4月現在)
私達は駐車場わきにあるカウリの木だけを訪れたので、料金はかかりませんでした。カウリの木だけで良ければ無料で楽しめる場所です。
樹齢800年の貫禄
最初の枝までの高さ 11.89m
中心の幹回り 7.62m
体積(推定)43.1㎥
遠くから離れて見るよりも木の根元に実際に行ってみるほうが、この木のスゴさを感じることができます。
↓ 英語のサイトですが、大きさを実感できる写真を発見。参考までに ↓
Meet the Giants at Parry Kauri Park – Kiwi Conservation Club
カウリの木は成長が遅いので、他の寄生植物に負けないように防御機能が備わったのだそうです。それが成長に従って幹の下のほうの枝を自ら落としていくという習性。
しかし、人間にとっては格好の木材と見なされて伐採が進んでしまいました(確かに枝もないストーンとまっすぐ太い幹は加工しやすそう…)。それで、今では樹齢の長いカウリの木が希少な存在となってしまったのですね。
伐採を免れて生き延びたこの樹齢800年の木は、強運の持ち主のような気がしてきます。
マオリ式願い事の作法
カウリの木に両手で触れる
目をつぶる
お願いごとをする
そうすると願い事が叶うとマオリ族の間では言い伝えられているそうです。
この方法だけに飽き足らず、ワークワースのパンフレットに書かれていたとおり、カウリの木と「ハグ」もしてきました。
大人が思いっきり手を広げて幹に抱きついても到底向こう側に手は届かず。この木の大きさを体感することができました。
ただし、木を傷めないようにやさしく。心無い行動をとる観光客が増えたからと柵が設けられてしまっては、このパリー・カウリ・パークの魅力が減ってしまいます。
せっかく直接触れられる状態で公開してくれているので、そのことに感謝しつつ、良識をもって行動しなくてはなりません。
募金に協力を
今回、博物館が閉館してから到着して駐車場周辺だけを見て回ったので、無料で観光させてもらいました。
そこで、お賽銭代わりといっては何ですが、募金して帰ることに。
フレンドリーにハグをさせてもらったお礼のつもりで。
まとめ
パリー・カウリ・パークのポイント3つ
オークランドから割と近い(車で1時間ほど)
目玉のカウリの木が駐車場のそばで歩く必要なし
柵がなくて木に直接触れられる
これらに魅力を感じるなら是非訪れてみてください。
小さな子ども連れで長時間のウォーキングは厳しい、トレッキングには興味がないけど有名な物は見たい、滞在期間が短いので丸1日とか半日かかってしまうハイキングは日程的に厳しい…などの事情が、旅行者の場合はよくあると思うのです。
それでも樹齢の長いカウリの巨木とやらを見てみたい、サクッと短時間で見学できたらいいのにな…と思う方に向けてパリー・カウリ・パークはオススメできる!と実際に訪れてみて確信しました。
もっと時間に余裕をもってニュージーランドを旅することが出来るようになったら、他の場所にもカウリを見に行ってみたいです。今回はとりあえず入門編といった感じですが、十分に楽しめましたよ。
◆参考サイト◆
ニュージーランドの巨木「カウリ」の、知られざる10の魅力 | NATURE ニュージーランド
↑ 訪問前に予備知識をつけておくのにお世話になりました。詳しくてわかりやすい。