タヒチ島内のレストランレビューです。
今回の訪問先は、フランス料理の「L'Agora(ラゴラ)」。
正統派フレンチで、高級店の部類に入ると思います。
自分でお金を出して食べに行くことは、ほとんどありません (^^ゞ
お祝い事などの機会に連れて行ってもらうことが多いです。
グルメな相方さんのご両親が、贔屓にしているレストランのうちのひとつでもあります。
最近新しいレストランが増えてきているタヒチ島においては、結構老舗といえるお店でしょう。
基本情報
公式サイト
https://www.facebook.com/Restaurant-lAGORA-426283607562939/
所在地
Ave du Prince Hīnoi, Pape'ete
TEL : 40 45 53 08
Prince Hīnoi 大通り沿いにあります。海側から山側へ進む場合、Easy Market や Hyper Brico を越えてすぐのところです。
Mamao の旧病院側から行く場合は、中華寺院横のパティスリー「D. Hilaire」の道(=映画館「Le Majestic」がある道)に入ります。Prince Hīnoi 大通りと交わる交差点の角(右側手前)がこちらのレストランです。
建物自体は普通の民家っぽくてあまり目立ちません。
Prince Hīnoi 大通り側に一応看板が出ています。
営業時間
日曜・月曜定休
火曜ー土曜:11時45分~13時30分、18時45分~21時30分
価格帯
参考までに、2018年9月現在の価格です。
前菜は、1350フラン~2950フラン。
メインの魚料理は、2750フラン~3400フラン。
メインの肉料理は、2950フラン~3600フラン。
デザートは、950フラン~1450フラン。
1皿の価格は、べらぼうに高いわけではないです。
ただ、前菜・メイン・デザートとコース形式で楽しみ、ボトルワインも…となると、それなりの予算が必要。
お店の雰囲気
昼間に行ったことがないので夜に限った話ですが、黄みを帯びた柔らかい照明で落ち着いた雰囲気です。
画像はそのままブログに載せると暗くて見づらいので、明るめに加工してあります。
実際の店内は控えめな照明で、もっとムードのある感じ。記念日の食事に似合いそうです。
そのせいか、2人掛け、4人掛けのテーブル席が多いです。
事前に予約をすれば、4人以上のグループでも対応してもらえます。(この日は、11人で食べに行きました)
サービス・対応
価格設定が高めのレストランだけあって、サービスに関して特に不満はありませんでした。
ホール係の女性は皆ちゃんと気配りができる人たち。お客さんの質問にも会話を楽しむように感じよく対応するなど、余裕がうかがえました。
メイン料理を食べ終えてデザートの前に、テーブルに散らばったパンくずをきれいにしてくれるなど、きめ細かいサービスも見られました。
子ども連れの可否
子ども同伴OKです。
私たちのグループには子どもが3名含まれていましたが、問題ありませんでした。
(そもそもタヒチでは、子どもの入店不可というようなレストランは聞いたことないですが…)
ただし、こちらのレストランは本格フレンチ系なので、記念日などに訪れる人が多いです。そして、子ども連れは少ない印象。
お店側は子どもの入店を拒否しませんが、他のお客さんの迷惑にならないように、それなりに大人しく過ごさせる必要はありそうです。
アミューズブッシュ
アミューズブッシュ(Amuse-bouche)は、日本の「お通し」もしくは「突き出し」のようなものです。注文しなくても全員に供されます。
この日のアミューズブッシュは、Velouté de pois cassé でした。
Velouté(ヴルーテ)とは、ポタージュの一種でクリームスープ的なもの。どろっとした質感のスープを指すようです。
pois cassé(ポワ・カッセ)とは、Split pea(スプリットピー)のこと。乾燥して2つに割ったえんどう豆です。
スモークサーモンと生クリームがのっており、彩りにパセリとニンジンが添えてありました。
冷製のスープがクリーミーで、とても美味しかったです。子どもたちもペロっと完食。
今回注文したもの
ここからは、写真中心で。
自分が注文したもの以外に、同席した人たちの料理もいくつか写真に収めさせてもらいました。
山羊チーズのサラダ
前菜の Salade au croustillant de chèvre chaud です。
価格は、2150フラン(2018年9月のレートで、約2360円)。
chèvre chaud というと、ヤギのチーズにパン粉を付けてフライにしてあるものが多いのですが、こちらは春巻の皮のようなもので巻いて焼いてありました。
croustillant(=カリカリ、パリパリとした食感のこと)とあるように、外側がカリカリです。温められてほわっと柔らかくなった中のヤギチーズとの相性は抜群でした。
牛肉のカルパッチョ
前菜の Carpaccio de Bœuf aux copeaux de parmesan et câpres です。
価格は、2400フラン(同、約2630円)。
サーモンのフォアグラ添え
メインディッシュの Escalope de saumon et foie gras poêlé au beurre rouge です。
価格は、3400フラン(同、約3730円)。
個人的に、フォアグラはそのままよりも焼いてあるものが好み。
なので、前菜でフォアグラを頼まずに、メインディッシュで「フォアグラのっけ」を選ぶことが多いです。
そしてこちらのレストランに来ると、なぜか私はいつもこのサーモン&フォアグラを頼んでしまいます。(たぶん食べるのはこれで4回目くらい?)
これまではオレンジ風味のソースだったので、てっきりそうだと思い込んでいました。
今回はメニューの記載が au beurre rouge(赤いバターのソース)に変わっていたことに気づかず注文。
赤いバターのソースとは何かと思えば、どうやら「バター+赤ワイン」。
残念ながら、赤ワインのソースは、サーモンにはややミスマッチに感じました。
以前のオレンジのソースはサーモンによく合っていて、お皿に残ったソースもパンで拭って綺麗に食べてしまうほど美味しかったのです。
赤ワインのソースは、これはこれでまずくはないのですが…。どちらかというと、やっぱり肉料理に合いそうな気がします。
これは好みの問題かもしれませんが、次回からは別の料理を頼むことになりそうです。
そして、来たことがあるレストランでもメニューは熟読しなくては!と反省。
今回は、私自身のうっかりミスなので…。
牛肉と子牛肉のフォアグラ添え、トリュフのソース
メインディッシュの Duo de tournedos (veau et bœuf) poêlé au foie gras sauce aux truffes です。
tournedos(トゥルヌドー)とは、辞書によると、「牛フィレ肉の厚い切り身」を指すのだそうです。
価格は、3450フラン(同、約3790円)。
自家製プロフィトゥロール
デザートの Les profiteroles "maison" et sa sauce au chocolat です。
小さなシューアイスにチョコレートソースをかけたもの。
価格は、1250フラン(同、約1370円)。
ラルモール
デザートの L'Armor というケーキです。
層になっているのが見たかったので、注文した人がひとくち食べた時点で撮影させてもらいました。
中身は、チョコレートムース、バニラ風味のクリーム、塩キャラメル。
まとめ
かつては、デザートのワゴンサービスで有名なレストランでした。
たくさんの種類のケーキがワゴンで一度に運ばれてきて、その中から2~3種を選んで盛り合わせにしてもらうという楽しいサービスでした。
少し前に経営者が変わって、いろいろと変更が生じたようです。デザートのワゴンサービスはなくなり、アラカルトのみになりました。
ネット上で最近の評判を見てみると、「特筆すべき特徴のないレストラン」と評している人がいました。
ワゴンサービスがなくなったせいか、その特徴が薄れたのは確かです。
しかし、以前の経営者から店を買い取ったのは、当時料理人として雇われていた人。今も引き続きオーナーシェフとして腕を振るっています。
そのため、基本的に料理の質に大幅な変化がないことにホッとしました。
初訪問でフランス料理店として評価するなら、十分良いレストランだと思います。
一部のサービスが簡略化されたということは、このレストランのかつての姿を知らなければわからないことですから…。
依然として、安定した質の良い料理を提供し続けてくれるレストラン。タヒチ島では貴重な存在です。
次に訪問する時は、ガッツリ肉料理を食べたいなと思いました。