普段食べているタヒチ産アイスクリームの数々。パッケージが貧弱だったり、野暮ったかったりするけど、中身は結構美味しかったりします。
原材料が良質なのか、何度もリピートして日常的に食べたくなる素朴な味です。
南国ならではのフレーバーが豊富なのも魅力。お勧めのアイスと共に、珍しいフレーバーがあるブランドもまとめてみました。
地元産アイスの見つけ方
ポリネシアは大半の食料品を輸入に頼っていて、輸入アイスクリームも数多く売られています。
地元で作られたアイスクリームかどうか見分ける方法は以下の通りです。
1.「made in Fenua」のマーク
右上にティアレタヒチの花をあしらった黄色いマークは、ポリネシア領土内で製造された商品の目印です。
Fenua(フェヌア)はタヒチ語で「国」や「領土」などを表す言葉。特に「ポリネシア」を指す言葉として使われることが多いです。
一応断っておくと、このマークがついているから美味しいというわけではありません。あくまで地元で製造されているということの証です。
"ポリネシアに雇用を生み出している" ということをアピールして、消費者の支持を得ようとする意味もあるようです。
2.「Fabriqué à Tahiti」の記載
Fabriqué à Tahiti は、フランス語で「タヒチで作られた」という意味です。(つまり英訳すると、Made in Tahiti)
上記2点のうちのどちらか(もしくは両方)が記載されていれば、地元産と確定です。例外(両方表示していないのに地元産)もありますが。
地元産が良くて輸入物がダメ、と言っているのではありません。輸入物でも美味しいアイスはたくさんあります。
でも、物価の高いタヒチでわざわざ他の国でも食べられるものを食べなくても…。どうせなら、タヒチでしか食べられない地元産を味わってみるほうがオツだと思います。
南国フレーバーの数々
スーパーで普通に売られているメーカーの、南国らしいフレーバーを探してみました。ブランド別に見ていきましょう。
Tip Top
Tip Top はニュージーランドのブランドみたいです。でも、ポリネシア流通分は、ライセンス契約を結んでタヒチで製造しています。
個人的には、「安物のアイスクリーム」というイメージがあります…。勧められたりしたら食べますが、自宅用にはあまり買いません。
しかし、Tip Top には他のメーカーではあまり見かけない「タロイモ味」があります(上の画像の紫の箱)。
アイスクリーム・サンドイッチの各種フレーバーは、バラ売りもあります。
Freshka
Freshka にもココナッツミルク味がありました。残念ながら、このメーカーも私の中では「安いアイスクリーム」の位置づけです。
画像のバケツみたいな容器は 4.5L 入り。相当デカいです。大家族向けか、大人数のパーティ向け。もしくは、抱えてヤケ食いをするのにふさわしい量か…。
Sorbet de Tahiti
Sorbet とは、フランス語で「シャーベット」のことです。厳密にいえばアイスクリームではないですが…。
今回行ったスーパーでは、苺、ココナッツ、パイナップル、レモン(と表示されているけど、画像はライム?)が置いてありました。
タヒチでは、Tip Top を製造している企業が作っていて、Titioro にある Tip Top 本店に行けば、もっと豊富なフレーバーから選べるそうです。
GLACIER MONT BLANC
MONT BLANC は、上の「地元産アイスの見つけ方」の例外です。「made in Fenua」のマークも「Fabriqué à Tahiti」の記載もありませんが、れっきとした地元産。
Paofai にある小さな GLACIER(=アイスクリーム屋さん)が作っています。
本店では、クリスマス時期にアイスクリームのブッシュドノエルを販売していて、毎年たくさんの人が予約して買いに来ます。
Corossol(コロソル)は、英語ではsoursopという果物です。日本語でも「サワーソップ」という他に「トゲバンレイシ」や「シャシャップ」とも呼ばれるとか。これは、結構珍しいのではないでしょうか。
タヒチに来て初めてその存在を知りました。種は多いですが、熟した実はものすごく甘くてジューシー。トロピカルフルーツらしい香りも魅力的な果物です。
MONT BLANC はアイスクリーム専門だと思い込んでいました。ところが改めて写真を見てみると、写っている大半の商品が Sorbet(=シャーベット)と書かれています(撮影した時は気づかなかった)。
ハーゲンダッツからもソルベが出ているくらいだから、普通のことかもしれませんが…。しかし比率としてソルベが多い印象です。
よく見ると、1個だけ「Crème glacée(アイスクリーム)」と書かれたものが写っていました。しかも「ティアレ」味!
ポリネシアの国花「ティアレ・タヒチ」はクチナシの仲間で、とても良い香りがする花です。これは、タヒチ特有のアイスクリームで間違いないでしょう。
ティアレ味のアイスは食べたことがないので美味しいかどうかは保証できませんが、旅行でタヒチに来られたら話のタネに食べてみるのも良いかもしれません。
MONT BLANC のアイスは 1L 入り。他のブランドに比べると小ぶりなので、旅行者でも買いやすい大きさです。
私のイチオシ
南国っぽいフレーバーの豊富さでは他のブランドに負けますが、私が日常的によく買うアイスクリームは「Leo's Ice cream」です。
パッケージの記載によると、この後お伝えするオススメのフレーバーの他に、パイナップル、チョコレート、コーヒー、ラムレーズンバニラ、ヨーグルトがあります。
個人的にパイナップルはオススメしません(汗)シャーベットならいいけど、アイスには不向きだと思いました…。
このペンギンがトレードマーク。相手のほうに手の甲側を向ける形で親指と小指だけをのばしてフリフリするのは、タヒチアンがよくするジェスチャーです。
写真を撮るときにピースサインをするような感覚で使われたり、「Cool !」と何かを褒める意味だったり、気軽な挨拶だったり…。場面によっていろんな意味がありますが、共通して言えることは好意的な感情です。
それでは、イチオシのフレーバーを見ていきましょう。
レオのココナッツミルク味
鮮度の良いココナッツミルクを使っているからか、とっても美味しいです。
タヒチ生まれ・タヒチ育ちの相方さんは新鮮なココナッツミルクで育っているせいか、缶詰のココナッツミルクに強い拒否反応を示します。
以前、ニュージーランドのインド料理店でココナッツミルク入りのカレーを食べたことがありました。
ココナッツの生産国でない以上、当然そのお店では缶詰のココナッツミルクが使用されていたようです。相方さんは一口食べただけで残りは一切口にせず。カレー味に誤魔化されていたので、私はそんなにまずいと思わなかったのですが…。
そんな彼が日常的に食べるココナッツのアイスですから、美味しくないわけがありません。
今回買ってきて画像を用意する予定でしたが、どこも品切れで入手できず。(次回買えた時に画像を追加します)
見た目はキレイな純白、味はとってもクリーミー。口に入れた瞬間から「ココナッツミルク!!」で、幸福度が上がること請け合い ^^
レオのバニラ味
アイスクリームの定番フレーバー「バニラ」。どこが南国?と思われるかもしれませんが、レオのバニラもオススメしておきます。
フレンチポリネシア(特にタハア島)はバニラの生産でも有名なのです。これもタヒチらしい味と言えなくはないかな~と。
レオのバニラアイスには、本物のバニラビーンズが丸ごと1本入っています。
バニラ香料ではなく、本物のバニラビーンズを使用していると証明しているわけです。
もちろん、アイスクリーム全体に黒いバニラの粒が含まれています。バニラの粒の割合もかなり多いほうだと思います。とっても贅沢ですね。
とにかく、薫り高くて美味しいバニラアイスです。
最近は、このバニラアイスをアフォガート(バニラアイスにコーヒーをかけたもの)にして食べるのにハマっています。
通常はエスプレッソをかけることが多いそうですが、子どもでも食べられるようにカフェインレスのインスタントコーヒーで作ります。それでも十分美味しいですよ!
以前は、レオのココナッツばかり買っていました。でもココナッツはアフォガートに向かないので、最近は(冷凍庫のスペースに余裕があれば)両方買います♪
どこで買える?
今回ご紹介した各ブランドのアイスは、タヒチ島内の大型スーパーならたいてい置いてあります。
ガソリンスタンドに併設されているコンビニのような店舗でも、大きなところであれば取り扱っていたりします。
ただ、お店によって品ぞろえにバラつきがあったり、フレーバーによっては品切れになっていることも多々あります。
製造工場やスーパーで働いているのは、地元民。勤務態度も南国風味…というわけで、製造計画・在庫管理などにユル~イ空気が流れているのでしょう。
購入する側も「無いなら仕方がない」とあっさり諦めるのが普通で、クレームをつける人なんていない模様。南国の楽園はこうして回っているのです。
まとめ
南国っぽいフレーバーをいろいろ集めてみましたが、食べてみたいアイスはありましたか?
今回、レオのココナッツ味アイスを求めて大型スーパーを5軒回りましたが、結局お目にかかれませんでした。
次回あったら絶対買うぞ~!と息まきながら、バニラが買えたし(これも5軒目で最後の1個だった)、アフォガートを楽しみます。
特にレアアイテムという訳でもないし、数量限定ですらないのですが、南国が自然に作り出す「入手困難感」がありますね☆
タヒチに旅行で来て、お目当てのアイスに出会えたら、それは運がいいのかもしれません(笑)