タヒチでひとりごと

タヒチ在住者による現地情報をお届け。

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あえてタヒチのデメリットを考える・「交通・旅のスタイル」編

タヒチ旅行の口コミで低い評価が下されていた部分を在住者目線で探ります。

前々回は「天候」に関して、前回は「島の選択」についてお伝えしてきました。引き続き旅行者にとってのデメリットを検証していきたいと思います。

今回は「交通の便の悪さ」と「旅のスタイル」についてです。

旅行の候補地にタヒチが含まれている方には、後悔のない旅行にするために参考にしていただければ嬉しいです。

ツアー参加派/個人旅行派

・公共交通機関

首都パペーテであっても公共交通機関は全然発達していません。路線バス的な物は一応あっても時刻表が存在しません。バス停で目的地方向のバスが来るのをひたすら待ちます。(時刻表がない分、バスを停車できそうな場所であればバス停でなくても手を上げて止まってもらったりもできます。)

バスの時刻表を作ってその通りに運行などということは時間に縛られるのを嫌うタヒチアンには無理があるのでは…と推測します。運転手だけでなく、地元のお客さんも特に望んでいないのではないかと。これを不便だと思う他の国からの移住者は、できるだけ早く車を手に入れてタヒチの車社会に慣れていくというのが常です。

地下鉄とかを作る計画はないの?と地元民に聞いてみたことがあります。答えは「地盤が弱くて無理らしい」とか、「そんな予算はない」というようなことだったので、将来的にも改善される見込みはほとんどなさそうです。

というわけで、団体行動のツアーは好まず個人旅行派の方は、タヒチに特別なこだわりがないなら、もっと交通の便が良い国を検討されたほうが良いかもしれません。普段ツアーを利用するけど、自由行動の時に動き回るのが好きという旅慣れた方も不便に感じる可能性が高いです。

・旅行会社の送迎

タヒチでは車がないと移動がとても不便です。

旅行で来られる方はツアーに申し込んで現地旅行会社の送迎に頼るのが一番確実で楽だと思います。

交通の便が悪いことを考慮して、現地旅行代理店各社が送迎込みのオプショナルツアーを多数用意してくれているはずです。

ツアーで連れて行ってもらう以外には、特に他に行きたい所はないという方はあまり不満は感じないかもしれません。

・タクシー移動

個人的に行きたい所がある方は旅行代理店にプライベート送迎の相談をしてみるか、タクシーを利用するしかないかなと思います。

タクシーは乗車前に値段交渉が必要です。あらかじめ料金の相場を把握しておきましょう。(相場については詳しく書かれている他サイト様が既にありますので省略します)

タヒチには基本的にチップの習慣がないので渡す必要はないです。(何も言わなくても欧米人からチップを貰えることに味を占めている運転手もいますが)余程親切な対応をしてもらった場合は感謝の印に少し渡しても良いと思いますが、渡さなければいけないという訳ではありません。

物価の安い国ではタクシー移動を多用するというのもアリですが、物価が高いタヒチではかなり高くつくのであまり現実的な方法ではないと思います。

・レンタカー

タヒチではカーナビ自体が普及していないので、レンタカーは利用しにくいのではないかと思います。

タヒチのレンタカー会社のサイトを確認してみましたが、カーナビのレンタルについては全く記載がありませんでした。

スマートフォンでカーナビアプリを利用できないだろうかと考えましたが、「地図情報自体が表示されなくて全く役に立たないと思うよ~」と言われました…。

バリバリ観光派/のんびりバカンス派

・観光はメインではない

ツアーではガイドさんに島内観光等に連れて行ってもらえると思います。でも、あまり前もって期待はしないでください。

観光スポットは一応設定されていますが、 他の観光が盛んな国に比べると、ハッキリ言って全然大したことありません。期待していると、その落差で不満が出てきます。

「なーんだ、これだけ?」という感想をよく聞きますが、それは凄いものを期待をしていたから出てくる言葉です。

観光目的で来られる方々のご要望に応える形でタヒチ独自のもの、タヒチの歴史に関係のあるものなどをご紹介しているのであって、他の観光地に比べて劣っているからといって、それはタヒチの落ち度ではないのです。ささやかであっても、それがタヒチという所なのです。

ですので、観光するぞー!という勢いの旅行者さんにタヒチは向きません。行き先変更を検討されたほうが良いかもしれません。綺麗なビーチでのんびりするために行くんだ」という方にはお勧めです。

観光はむしろ「キレイな海のおまけ」程度に考えておかれてはいかがでしょう。

・「何もしない」贅沢

ヨーロッパで知り合った日本人の友人は、旅に出たら「何もしない」と言います。

文字通り何もせず綺麗な景色の前でひたすらボーっとするのだそうです。予定も立てず、お腹がすいたらフラッと何か食べに行って…というように。

彼女は日本の会社勤めに疲れ果ててヨーロッパに来ていた人でした。旅行に出てまで動き回って疲れてしまうなんて本末転倒だと思い、欧米人旅行者の「何もしない」という旅行スタイルを真似てみたら旅に対する考え方が変わったのだそうです。

欧米人を見習えとは言いませんが、旅行をリフレッシュと位置付けるのも1つの考え方だと思います。こういった考え方に共感できる方にとって、タヒチは最適。

動きにくいのに無理に動こうとするから大変なのです。タヒチはのんびりバカンスが似合う場所。だからこそ、世界中から超有名セレブが訪れるのでしょう。
(セレブはタヒチ島ではなく離島の隠れ家的ホテルに滞在しに来るのですが)

まとめ

交通の便が悪いというデメリットは、「タヒチとはこういうところなのだ」と割り切っていただくしかないですね。日本はなんて交通の便が良くて便利なんだ!と再認識する糧にしてください。

タヒチを変えることが不可能なら、こちらが考え方を変えるしかありません。

交通の便が悪い所を旅するのも「非日常感たっぷりだね」と楽しむ気持ちで。そこに納得がいかない場合は、タヒチは諦めて他の旅行先を検討しましょう。

次回は「生活リズム」編です。