タヒチでひとりごと

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続・よく使うタヒチ語・25選

よく使うタヒチ語・20選」では常に私の頭の中にあるタヒチ語、パッと思いつくものを挙げてみました。

今回は自宅にあったタヒチ語の本の索引を見ながら、「そういえば、これも知ってるな」と思った単語をピックアップ。各単語にどうでもいいコメント付きでお届けします。

※注意※
【  】内は「私にはこう聞こえる」的な発音です。あくまでもご参考程度に。やはりカタカナ表記には限界があって正確な発音を再現するには無理がありますので、その点においてもご了承ください。


A

'āpī【アピ】

意味:「新しい」
新しいというのはポジティブなイメージがあるのか、よくお店の名前などに含まれているのを見かけます。

'aito【アイト】

意味:「勇敢な/戦士、英雄、征服者」
基本的に「屈強な男性」のイメージです。トクサバモクマオウ(学名: Casuarina equisetifolia)という木を指すこともあるらしいです。

'are miti【アレミティ】

意味:「(海の)波/うねり」
'areだけでも「波」を表します。mitiは形容詞として「(海が)荒れた」様子を表したり、名詞として「海水」を意味するので、'are mitiで特に「海の波」を指すようです。タヒチ島とモーレア島を結ぶ船の名前にもなっています。

'aute【アウテ】

意味:「ハイビスカス」

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F

fenua【フェヌア】

意味:「島、国、土地」

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特に「私達の国(=ポリネシア)」という意味合いで使われているのをよく見かけます。Made in Fenua.と表示されている商品は地元産(ポリネシア産)ということです。

H

heiva【ヘイヴァ】

意味:「趣味、娯楽、運動/ダンス、(特に)集まって踊る」
毎年7月頃にタヒチ島で行われるダンスの祭典「Heiva i Tahiti 【ヘイヴァ・イ・タイティ】」。'ori tahiti とは違ってグループでのダンスで優劣を競います。

honu【ホヌ】

意味:「亀」
食用としてウミガメを捕獲するのは法律で禁止されているのですが、ごくたまに密漁して漁師が逮捕されるというニュースを目にすることも…。

I

iti【イティ】

意味:「小さい」
反対語は nui 。タヒチ島は大きい島と小さい島がくっついたようなひょうたん型なのですが、大きい部分をTahiti nui【タイティ・ヌイ】、小さい部分をTahiti iti【タイティ・イティ】と言います。Tahiti iti は La presqu'île【ラ・プレスキル】という呼び方をすることもあります(フランス語で「半島」の意)。

M

mahana【マハナ】

意味:「(時間の概念としての)日、太陽、日差し」
漢字の「日」に相当するように思います。形容詞で使う場合は「太陽の光が降り注いだ、日の光にさらされた」というような意味合いになります。男女問わず名前としてもよく使われます。

mana【マナ】

意味:「(超自然的または物質的)権威、権力/影響力」
超自然的なパワーを表すのだと思っていましたが、辞書によるとかなり広い意味での「チカラ」を表すようです。

manuia【マヌイア】

意味:「繁栄する、成功する、探していたものを得る」
乾杯する時の掛け声にもなります。人名として使われることも(男女問わず使用可。でも女性が多いかな?)。

mā'ohi【マオヒ】

意味:「ポリネシアの/ポリネシア人」
動植物について言う時は在来種の意味で、人間について言うならポリネシア人を指します。

marae【マラエ】

意味:「神聖な場所、聖域」
その昔、様々な儀式が行われていた場所が marae です。Tiki と同様に現代でもその不思議な力を信じて祟りを恐れる人は少なくありません。観光で marae を訪れる際は決してその場を荒らさないように気を付けて…。

motu【モトゥ】

意味:「(山のない)島」
タヒチ島やモーレア島のような山がある島ではなく、平坦なサンゴ礁の島を指します。

N

nui【ヌイ】

意味:「大きい、巨大な」
反対語は iti 。(詳しくは iti の項目を参照)他の言葉と組み合わせて「~nui」という形で人名に用いられることも多いです。

O

'oire【オイレ】

意味:「都市、村、町」
恐らく英語のcityに当たるか、もう少し広義かな? fare 'oire【ファレ・オイレ】で「市役所」、'oire nō papeete【オイレ・ノ・パペエテ】で「パペーテ市」。市役所の入り口付近、市と市の境界線付近にはそれを示す立て看板があり、タヒチ語で表記してあることも多いです。

'ori【オリ】

意味:「踊る、ダンス」
'ori tahiti【オリ・タイティ】はタヒチアン・ダンスを指します。日本ではタヒチアンダンスの教室名に使われていたりもするようです。タヒチでは毎年 'ori tahiti nui solo competitions が開催されます。グループでのダンスで優劣を競うHeiva i Tahitiとは違い、'ori tahitiはソロダンサーのためのコンクールです。

oti【オティ】

意味:「終わった、終了した」
「これにて終了」、「終わり」という場面でよく「オティ!」と言います。

P

pau【パウ】

意味:「もう無い、からっぽ」
「もう無いよ」、「(全部なくなって)おしまい!」という場面で使います。何かを全部食べきってしまった時とか、ゲームで手持ちの札がなくなったとか…。

pia【ピア】

意味:「ビール」

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英語の beer が由来みたいです。写真は uru【ウル】(=パンの木の実)から作られたビールです。

popa'ā【ポパア】

意味:「白人」
タヒチでは毎年「Miss popa'ā【ミス・ポパア】」という白人系女性のミスコンがあります。ポリネシア原住民系女性向けなのは Miss Tahiti。Miss Tahiti の優勝者は正式にタヒチ代表として Miss France の選考に進出します。

ちなみに中華系の人口も多いタヒチでは Miss Dragon という中華系女性のミスコンもあります。Miss Dragon 優勝者も Miss chinese internatioal(=中国本土以外に居住する華僑・華人の女の子向けミスコン) の選抜に参加しますが、Miss popa'āにはそういう特典がなく他に比べると小規模なミスコンといった印象。

pua'a【プアア】

意味:「豚」
ディズニー映画「モアナと伝説の海」に登場する豚の名前が「プア」ですが、タヒチ語でズバリ「豚」なのですね…。ちなみにタヒチを含むフランス語圏の国では既に「モアナ」というタイトルの別の映画が存在していたため、この映画はタイトルを「Vaiana」に変更して主人公の名前も「ヴァイアナ」として発表されました。

pua'a は「豚」を意味する他に、広い意味で「蹄を持った四本足の動物」を指すので、pua'a+αで他の動物を表すことができるようです。

pua'atoro【プアトロ】

意味:「牛」

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pua'a からの派生語ですね。「スプーン/板金、ブリキ」を表す punu をくっつけて、「punu pua'atoro【プヌ・プアトロ】」でコーンビーフ。

T

tiare【ティアレ】

意味:「花」
様々な花が咲き乱れるタヒチ。その中でも tiare Tahiti【ティアレ・タイティ】はタヒチのシンボル的な花です。

エア タヒチ ヌイの飛行機に乗る際に搭乗口で tiare Tahiti のつぼみをもらえます。この花の身に着け方には意味があります。すでに決まったパートナーがいる人は心臓のある側(つまり左)の耳に、現在フリーな人は右側の耳につけるのです。

tiare Tahitiの花びらの数には個体差があって、通常は5~8枚とされています。しかし時々花びらが9枚以上ある花が見つかることもあって幸運のシンボルと考えられているようです。11枚の花びらを持つティアレを見つけた人が誇らしげに新聞に載っていたのを見たことがあります。

tiki【ティキ】

意味:「神の像」
tiki の方が一般的だと思っていたのですが、辞書によると正しくは ti'i 【ティイ】なのだそうです。ポリネシアの神様をかたどった石像です。ご無礼を働くと祟られるそうなので十分に気を付けましょう。



まとめ

詳しく調べていく上で、タヒチ語は一つの単語がかなり広い意味を持っているなと感じました。修飾語を付け加えて意味を限定したり、複数の言葉を組み合わせることによって多彩な表現を生み出していく感じが面白いです。

タヒチ語についての記事を書く際は手持ちの本だけを参照するのではなく、正確を期すために以下のサイトを利用してダブルチェックするようにしました。タヒチ語⇔フランス語のサイトですが、実際の発音を聞くこともできて便利です。

Académie Tahitienne - Fare Vāna'a



第一弾のタヒチ語特集が未読の方は ↓ こちらもどうぞ。

www.tahiti-hitorigoto.com