タヒチでひとりごと

タヒチ在住者による現地情報をお届け。

スポンサーリンク

タヒチでパスポートを紛失した場合の対処法

f:id:Nariyuki:20180309031535j:plain

タヒチには日本の大使館・総領事館等の在外公館はありません。

ポリネシアは在フランス日本国大使館(パリ)の管轄地域ですが、地理的に物凄く離れているので旅行中にトラブルがあっても助けを求めるのは難しいです。

旅行中はパスポートをしっかり管理するに越したことはありませんが、気をつけていても盗難に遭ったり紛失することが無いとは言えません。

万が一パスポートを紛失してしまった場合どうすれば良いのか、そしてパスポート紛失以外で在外公館が必要な場合についても少し見てみようと思います。


外務省による指示

こういったトラブルに関しては外務省の情報が一番確かだと思うので、一部を抜粋します。

旅券を紛失した場合は,パペーテ市では警察署(Police)及びファアア国際空港国境警察署,パペーテ市以外の地域では憲兵隊(Gendarmerie)から「盗難・紛失証明書」を入手し,帰国の際,「ファアア国際空港の国境警察署」に同証明書を提出の上,出国申請してください。同国境警察署では申請者が日本へ直行帰国する場合のみ,日本の入国管理局(成田空港)に受け入れの可否を確認した上で,旅券なしでも日本への出国を許可しています。なお,このような措置はあくまでも日本へ直行帰国する場合に限られ,第3国への出国はできませんので,旅券の保管には十分注意してください。
外務省「海外安全ホームページ」より

在外公館がない以上、タヒチでパスポートの再交付を受けることはできません。日本国籍の人が日本に帰国する場合、パスポートなしで出国という特別措置が取られます。

その際、第3国への出国が認められないので、必ず直行便で帰国することが条件です。パペーテー成田間は直行便があるので通常は大丈夫ですが、稀に何らかの理由でパペーテー成田間の輸送が麻痺していて、ロサンゼルス経由で帰国せざるを得ないなどの場合はパペーテー成田間の直行便が復旧するまで帰国できないことになります。

タヒチ旅行のパンフレット等を見ていると、「タヒチ+イースター島」などポリネシア以外の国も同時に訪れるパッケージツアーがあります。パスポートを紛失すると日程どおりに動くことが出来なくなるでしょうから、この手のツアーに参加する方は特に注意が必要です。

一連の手続きごとに関しては、パッケージツアー参加の場合は現地旅行代理店のガイドさんに相談して指示を仰ぐのが良いでしょう。

個人旅行の場合は上記の外務省の引用文に書かれている手続きを行うと共に、可能であれば帰国便を利用する航空会社にもパスポート紛失の旨を事前に連絡しておくほうが良いと思います。


名誉領事

ふと、「では名誉領事さんはパスポート紛失の場合に対処してくれないの?」という疑問がわいてきました。

大使館や領事館に比べると、「名誉(総)領事」は知名度が低いのではないかと思います。(実際、私はタヒチに住むまでその存在を知りませんでした。)

タヒチにもこの「名誉領事」なるものに任命されている方がいらっしゃいます。そこで、名誉領事について外務省の説明を見てみましょう。

名誉(総)領事は、我が国の在外公館が設置されていない地域において、我が国及び我が国国民の利益の保護、外国との文化交流の促進等を図ることを目的として任命されます。その具体的な職務内容は現地の事情等により異なりますが、例えば、(1)邦人保護活動に対する支援、(2)大使館乃至は総領事館が現地で文化交流活動を行う際の支援などがあります。
名誉(総)領事には通常設置される地域の方が任命されます。身分上、我が国の公務員でないことから、その職務内容は限定されており、旅券・査証の発給、国籍証明・在留証明等の公証を行うことはできません。
外務省ホームページより

残念ながらパスポートの発給は不可とハッキリ記載されていました。

しかし、内容は限定されるものの、一部の領事業務的なことができる権限を持つ方がタヒチにもいらっしゃるわけです。

ポリネシア領土内で法定翻訳などが必要になった場合はお願いすることができます。(旅行者の方にはあまり関係がないかもしれませんが、在住者にとっては必要になりことがあります)

海外安全ホームページに連絡先が記載してありました。

在パペーテ日本国名誉領事(Consul Honoraire du Japon a Papeete):
ナリー・フォージュラ氏(Narii FAUGERAT)
住所:Avenue Georges Clemenceau Mamao 98713 Papeete
電話:+689-40-45-45-45(仏語,英語)

ちなみに、この方はパペーテの Mamao 地区にある「Nippon Auto Moto」というトヨタ自動車を輸入販売する企業の社長さんだそうです。実際の領事業務(法定翻訳など)の受付は Nippon Auto Moto の事務所に出向いて従業員の方にお願いする形になります。

「邦人保護活動に対する支援」が職務内容であるなら、パスポート紛失以外で通常なら在外公館に相談するようなトラブルに遭った場合、何らかの支援をしてもらえるのかな?という淡い期待を持ってしまいます。ですが、具体的な職務内容は現地の事情等により異なるとのことなので、問題発生時に個別に問い合わせてみるしかありません。

パスポート更新

パスポート紛失とは直接関係ありませんが、パスポート関連情報として。

ポリネシアは在フランス日本国大使館の管轄になりますが、フランスが地理的に遠いという理由から、地理的に近いニュージーランドの大使館でパスポート更新ができると人づてに聞いたことがあります。

もちろんニュージーランドまで出向かないといけないので有効なパスポートを所持している場合に限られますが、日本に帰国することを考えると旅費も時間も節約できるのではないでしょうか。

これは事前にニュージーランドの日本大使館へ個別に問い合わせが必要らしく、何か他にも条件があるのかもしれませんが、日本に帰国する時間的・予算的余裕がない場合は問い合わせてみる価値はありそうです。

在外公館というものは「管轄」というものに縛られていて、こういった柔軟な対処はしてくれないものだとばかり思っていましたが、在外公館がないタヒチに在住する日本人向けには割と柔軟に対処してくれるものなのだな、とこの話を聞いた時に思いました。


まとめ

名誉領事がパスポートを発給する権限を持たない以上、ポリネシア領土内でパスポートを紛失したらパスポートなしで日本に帰るしか選択肢はありません。

移り住んだ頃から、タヒチに在外公館がないことは知っていましたが「もしパスポートをなくしたら…」なんて想像したこともありませんでした。

ところが、私自身ではありませんが、実際に紛失した事例を目の当たりにして「こういうことも起こり得るのか!」と初めて気づかされました。大まかな手続きの流れは話には聞いたものの、詳しくは知らなかったので一度ちゃんと調べてみようと思ったのです。

こういうことは外務省の情報が一番確かだろうとは誰もが思うものの、検索するにあたり意外と適切なキーワードを思いつかなかったり、外務省のサイトがあまりに情報豊富なためになかなか適切なページに辿り着けなかったりすることもあるかな…と思い、見聞きしたこと・調べたことと合わせて記事にしてみようと思いました。

特に外務省による指示のところでもリンクしておいた海外安全ホームページの中のタヒチに関するページはとても有益な情報満載です。ポリネシアに滞在する予定がある方は渡航前に一度目を通しておかれることをお勧めします。

www.anzen.mofa.go.jp