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潮干狩りで私のように失敗しないための心得3か条【ニュージーランド】

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久々にニュージーランド旅行記の再開です。まだまだ撮りためた写真と格闘中。


旅行の計画段階から、どうしても子どもと一緒にやってみたいことがありました。

それは、潮干狩り

子どもに日本語を教えていると、ときどき「しおひがり」という単語が出てきていました。一応言葉で説明はしますが、子どもは経験したことがないのでピンとこない様子。

旅行の下調べをしていて「ニュージーランド人は、潮干狩りをして貝を食べるという習慣がない」という情報を見かけたのも決め手になりました。

獲り尽くされていない分、子どもでも簡単に獲れるそうなので、日本で経験させるよりむしろ良いかも?ということで。

ところが1つも見つからない!せっかく1時間ほど車を飛ばしてきたのに大失態です。

そこで、上手くいかなかった原因を考えてみました。


潮干狩りに向かった場所

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シェイクスピア自然公園(Shakespear Regional Park)内のオコロマイ・ベイ(Okoromai Bay)という所です。


オークランドから車で北へ約1時間。

潮干狩りができる海岸は無料駐車場のすぐそばなので、車で行くのが一番便利。


ここでは、主にコックル(Cockles)という貝が獲れるのだそうです。

このニュージーランド産のコックル、実はタヒチで買って食べたことがありまして。

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タヒチではこんな風にして売られています

味はあさりに似た感じで、とっても美味しい!

でも、欠点があります。日本のあさりに比べると殻がすごく分厚くて重いのです。

タヒチのスーパーでは、魚介類は1kg あたりの値段が決まっていて、実質量り売りのような形で買います。

つまり、1パックいくらではなくて、自分が買う分の重量によって支払う価格が変動するということ。

パック詰めになっていても、パックごとの価格がそれぞれ異なるのです。

この販売方法では、食べられない部分が重い食材というのはツライ!というわけで、気軽に買う気になれません…。

それを無料で獲らせてもらえるなんて、夢のような話。

無料なら殻が重くても問題なし!ということで、滞在先のキッチンで料理して食べる気満々で出掛けたのですが…。


季節

結論から言います。

やっぱりベストシーズンを意識するって大事!!


季節を考慮するということは、日本で潮干狩りをし慣れている人にとっては当たり前のことかもしれません。

しかし、潮干狩りの経験がなかった私は、ベストシーズンというものを知りませんでした。

ただ漠然と「暖かい時期」、特に夏のイメージでした。

そこで調べてみると、日本なら4~5月、季節で言うなら「春」が最盛期とのこと。

ニュージーランドなら9~11月頃にあたるのだと思われます。

私が失敗した最大の要因は、一般的な潮干狩りシーズンが春だと知りながら、4月上旬のニュージーランドで潮干狩りを決行したこと。

4月上旬のニュージーランドといえば、夏の終わり。これから寒くなってくる時期です。

普通に考えれば、潮干狩りに向いている季節とは思えません。

なぜ私がこんな時期に潮干狩りに向かったかというと、オコロマイ・ベイでの潮干狩りについて書かれた数々のサイトで、季節について言及しているところが1つも見つからなかったからです。

しっかり下調べをしてから行きたかったので、かなりの数のサイトやブログを読み漁りました。しかし、いつからいつまでがベストシーズンだと書いてくれているサイトが1つもありませんでした。

シーズンが限定されているのなら、慣れていない人にとっては特に、重要な情報だと思います。

南半球のニュージーランドは日本と季節が逆なので、日本人には季節感をつかみづらいということもあります。

とにかく、日本の常識(潮干狩り=春)が外国の浜辺で通用するとも限らないので情報収集していたわけですが、これだけ調べても誰も季節の話をしていない…。

そんなわけで、年中いつでも潮干狩りができるのであろう…と解釈したのです。

今回学んだこと:ニュージーランドの海岸であっても、日本の常識を当てはめて良い。

次回は9~11月頃にニュージーランドへ行ってリベンジしてみたいです。


時間帯

干潮になるタイミングに合わせて現地に到着する必要があるので、事前に当日の干潮時刻を知っておかなければなりません。

潮干狩りに適する時間帯は干潮の前後2時間と言われています。

ここで、私のように潮干狩り経験の浅い人は要注意です。

前後2時間ということは、潮干狩りができる時間が4時間もあるのか~とのんびり干潮の時間に到着するようでは上手くいきません。

一番良いのは、潮が引いていくのを追いかけるように潮干狩りを開始すること。

干潮を迎える頃には貝探しを終えて、持って帰る貝を選り分け始めるくらいでないといけないのだそうです。

というわけで、干潮時刻の2時間前到着を目指しましょう。


干潮時刻の調べ方

干潮時刻を調べるのに、検索エンジンで Okoromai Bay、 low tide(干潮)などのキーワードを使って探しました。

オコロマイ・ベイは「アーミー・ベイ」や「テ・ハルヒ・ベイ」と隣接しているので、検索キーワードとして "Army Bay"、"Te Haruhi Bay" で検索してみるのも良いでしょう。

潮の満ち引きを知ることができるサイトは複数あるので、自分が一番見やすいと思うサイトを選んでください。


私が参考にしたサイトはこちら ↓

wisuki.com



こちらのサイトは英語が苦手でも、視覚的に理解しやすいと思います。

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例えば、6月6日を見てみましょう。

満潮
00時04分(潮の高さ 2.5m)
12時21分(潮の高さ 2.4m)

干潮
06時34分(潮の高さ 0.8m)
18時40分(潮の高さ 0.8m)

18時40分に干潮を迎えるから、2時間前の16時40分に現地に到着するように計画を立てて…といった具合です。

"Army Bay" と書かれたすぐ下にある "Forecasts" をクリックすると、当日の天気予報も同時に確認できます。3時間ごとの天気の移り変わりがわかるので、とても便利。


貝の居場所の特定方法

潮干狩り初心者の私は、貝の見つけ方を事前に調べていました。

潮が引いていった砂地の、平らな所ではなく少し盛り上がったようになったところを狙う。

今回は時期が悪くて、水から顔を出している砂地の盛り上がった部分をいくら探ろうとも、貝の空気穴か!?と思われる小さな穴を見つけて掘っても、何も出てきませんでしたけどね…。

次回、ベストシーズンに行った時に活用したい豆知識です!


持参すべき道具

複数のサイトで「超簡単に獲れる」、「特別な道具なんて不要!手で掘っても大丈夫」というようなことが書いてあって、貝を持ち帰る用のバケツくらいしか持っていきませんでした。

実際に行って砂地を掘ってみた感想は、やはりいろいろ道具があったほうが楽だと思う…ということ。

なくても潮干狩りが出来なくはないけど、あったら便利なものを集めました。

熊手
手で掘るのは不可能ではありませんが、言うまでもなくあったら便利。

目の粗いざる
今回は獲れなかったので無くても支障はなかったのですが…。

貝を持ち帰るなら、海水で洗い流して現地で出来るだけ砂を落として帰るのが良いと思います。

家で洗えばいいかと軽く考えていましたが、大量の砂が付着した状態で持ち帰ると、台所の流し台の後処理が大変そう…。

目の細かいざるだと砂が落ちないこともあるので、目の粗いざるがベスト。

ゴム手袋
砂を手で掘り進めると爪に砂が入り込むので、ゴム手袋があれば快適だろうな~と思いました。

黒砂のビーチなので、爪に入り込むと目立つし不快でもあります。

たとえ熊手で掘るにしても、海水に触れていると手がふやけてきますので、それを緩和するのにも良いかと。

持ち帰り容器と保冷剤
生きた状態の貝を持ち帰るのだから、車で1時間くらいだし、常温で大丈夫かなと思って何も用意していきませんでした。

暖かい季節なら、クーラーボックスや保冷剤を用意していったほうが良いかも。

持ち帰るのは食用にするためですから、鮮度の良い状態で持ち帰りたいですよね。

タオル 首にかけておいて日除け、汗拭きに利用。そして、手や足を洗った後に必要になります。

日焼け対策
これは天候や時間帯によりけりです。今回はどんよりとして雨がパラつくお天気だったので不要でした。

お天気が良ければ干潟は遮るものが何もないので、帽子をかぶる、首にタオルを巻く、サングラス、日焼け止めなどの対策は必要だと思います。


ビーチサンダルはNG

ビーチにはビーチサンダルでしょ!と思ってビーチサンダルで行ったら歩きづらいのなんの…。

オコロマイ・ベイの砂地は、サラサラの砂ではなくて、どちらかというとねっとりした粘土質っぽく感じました。

ビーチサンダルが砂地に張り付いて、なかなかはがれません。下手すると前のめりになって転倒しそうになります。

上の子は雨用の長靴をはいていましたが、それも歩きづらそうでした。

結局ビーチサンダルでは埒が明かないので、仕方なく裸足で歩き回りました。(足を怪我するかもしれないのでお勧めしませんが)

足がドロドロに汚れても、足を洗える蛇口がお手洗いの所にあったので助かりました。

足にしっかりフィットするマリンシューズか、水遊び用のサンダルなどが良いかもしれません。


個数制限あり

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これは他のサイトでも再三紹介されている情報ですが…オコロマイ・ベイでは持ち帰れる貝の量に制限があります。

1人1日50個まで。家族4人で行って、200個持って帰るぞ~!と目論んでいたのに1個も獲れませんでしたが。

この看板だけ拝んで帰ってきました。むなしい…。


潮干狩り成功の3か条

  • 季節をハズさない(春)

  • 干潮時間の2時間前には現地到着

  • 適した靴を履いていく



まとめ

「面白いほど簡単に獲れる」という前評判にもかかわらず、掘れども掘れども1つも貝は見つからない…。

最初は「何で??ここ数年で獲り尽くされちゃったの!?」と思いました。

しかし、干潮の時間帯に私たち以外には誰もいないという状況からして、もうシーズンが終わっていると考えたほうがしっくりくるような…。

しばらく掘り続けても、かろうじて見つかるのは1cmくらいの稚貝かと思われる小さな小さな貝。これは明らかにシーズンを外したのであろうと理解できました。

そして朝からの曇り空が、とうとう本降りになってきたので、15分ほどで早々に引き上げることにしました。シーズンじゃないなら粘っても仕方がない…。



失敗に終わったのは、季節外れでも行ってみたいという気持ちが勝ってしまったこと、ダメもとで行ってみるかと決行してしまったことに原因があります。自業自得ですね。

次回リベンジする時のための覚え書きとして調べつつ、ココが知りたい!と思うのに誰も言及していなかったこと(ベストシーズンや干潮時刻の調べ方など)を記事にしてみました。

9~11月頃にオークランドを訪れる予定の方、ニュージーランドでの潮干狩りに興味がある方の参考になれば、失敗も報われます(笑)



★ご注意★
ニュージーランドでも年々水質汚染が深刻化していて、場所によっては貝などの漁獲が禁止されているところもあるみたいです。

2018年4月の段階でオコロマイ・ベイは大丈夫みたいでしたが、今後どのように変化するかはわかりません。実際に潮干狩りに行ってみようと思われた場合、ご自身で最新の情報を確認してからお出かけになってくださいね。